突っ込まずにはいられない!!医師が驚く医療ドラマ5選

1クールに必ず1つはあるといっても過言ではない、大人気の医療ドラマ。

今、夏クールドラマでは山下智久さん、新垣結衣さん主演のTVドラマ『コードブルー』の続編が始まり、以前のファンも、あたらしく観はじめるファンも、7/17からの放送が待ち遠しいのではないでしょうか!!

ところで、医師から見た医療ドラマってどんな感じなのか、知りたいと思ったことはありませんか?

医師として働く中で現実とドラマとの違いにテレビに向かって思わずツッコんでしまうこともあります。

ありえない=面白くないではないのがドラマの面白いところ。人気ドラマにも突っ込みどころ満載です!!

現役の医師の独断と偏見で思わずツッコんでしまった作品を紹介していきます。





①コードブルー 

この夏続編公開の今最もアツいドラマ

前シーズンでこのドラマを観た時に驚いたのはまず出演陣の若さ!!

医師免許とれるのが最短でも24歳、初期研修を終了するのが26歳なので

計算上27歳以上のはずなのにみんな当時10代です!!(一部除く)

下手したら高校生に見えてしまってシリアスな展開がイマイチ入ってこない、、

高校生に命を左右されるってねえ、家族も安心できません。医療業界では老け顔のほうが得なんです。安心感が違います。

実際、老け顔という才能を持ったルーキーたちは教授と呼ばれ、家族の安心感は抜群です!!

ちょっと脱線してしまいましたが、そんなこんなで違和感バリバリの高校生医師たちもようやく10年ほどたち、相応な年齢になってきたんじゃないでしょうか。今度は安心して観ることが出来そうですね!!

このドラマの影響かわかりませんがドクターヘリも普及しコードブルーにあこがれた医師たちが毎日多くの命を救ってます!!


②A LIFE〜愛しき人~

記憶に新しいんじゃないでしょうか今年の一月にあったSMAP解散後、初主演の木村拓也さん、竹内裕子さん出演のドラマです。偶然撮影現場に遭遇してしまい、つい観ちゃいました。竹内裕子さん本当に美人でした。

思わずツッコんだのは。木村拓哉さん扮する小児心臓外科医のドクターが、元カノ役である竹内結子さんの脳腫瘍の手術をするところです。

難しいオペに興味津々な彼はいつものように「チョ、マテヨ」と割り込んでくるわけですが、

そんな割り込んでこられても昨今の医療は専門性が高く専門外のオペは全くもって手出しが出来ないようになっています。

専門外のオペをやるって、ほんと初心者がやるようなものですからね。

不安で任せられないわけですが、ドラマは違います。

竹内結子さんは素人である元彼に命を預けてしまいます。何てことでしょう、、病気のせいで正常な判断が出来なくなったのでしょうか、いや違います。これがドラマというやつです。

パイロットだろうと、弁護士だろうと、アイスホッケー選手だろうと華麗にこなしてきた彼なら成功させてしまう可能性もありますもんね!!

専門外の医師が執刀したとならば、失敗すれば訴訟で勝てます。失敗されてもタダでは転ばない、そんな精神を垣間見ました。


③白い巨塔

説明が必要ないほどの作品かも知れません。

もう何度も実写化されている作品で、最近だと

唐沢寿明さんと医療ドラマでおなじみの江口洋介さんの主演でリメイクされました。

この作品はもう原作が50年ほど前の話なのでありえない事が多くても仕方がないのかもしれないですが、リメイク版でもなかなかすごいです。

このドラマで有名な「財前教授の総回診ですーー」僕も教授になって一度率いてみたかったですがもはや大名行列での総回診は今では全く見られません。

患者への接し方も上から目線で、全然説明してません。いまだったらネットで晒されて炎上しちゃうんじゃないでしょうか。

もはや患者への対応が悪すぎて医療ミスをおこして

作中で訴訟を起こされています。医療ドラマなのに途中からメインは法廷闘争です。

法廷闘争では隠蔽に次ぐ隠蔽を行い、証言人を金で買収してしまいます。主人公はそんな体たらくで不倫は結婚前からしていてもうホントにドロドロ。観てるこっちの胃が痛くなります。

医療ドラマの礎ともいうドラマで内容がわかってていても楽しめて、重厚な作品です。


④医龍-Team Medical Dragon-

これはファンタジーのお話ですね。お子さんに枕元で読み聞かせをしてあげると教育にいいかもしれません!!

深夜の屋上で手術のイメトレを行う坂口憲二さん、それもなぜか上半身裸……。医療ドラマにおける不自然な屋上シーンは数多くあるのですが、最も忘れがたいものです!!公園で見かけたらとりあえず通報ですね。一晩拘留すれば我に返るかもしれません。

主人公である天才医師がバチスタっていう手術やるぞー!!最先端の手術だぞ!!

みたいな感じでやるんですけど、実はこの手術、日本では1996年に初めされて2009年には米国心臓協会(AHA)の慢性心不全ガイドラインであまりよくない、他の方法が推奨される。となって日本でもあまりやられていないようです。

主人公はなぜバチスタをやりたがったんでしょうね?気の迷いでしょうか、今度専門医に詳しく聞いておきます。

まあファンタジーだし、そんなことに突っ込むのは野暮なのかもしれません。

実際に動いている心臓を手術するシーンをはじめ、機械出しの看護師や金髪のファンキーな麻酔医など「チーム」を前面に出しているストーリーは、ありえない!!と思っていてもやっぱり感動的でいいものです

面白ければ何でもありですよね!!

よく考えたら裸のほうが喜ぶ視聴者もいるかもしれないですよね!!


⑤ドクターX

米倉涼子さん主演の『ドクターX』。難しいオペを、ピンヒールとミニスカの美人女医が力技で解決させ、凡人のモブ医師たちを屈服させる。

毎回同じようなパターンなのですが、それを期待して見てしまいます笑。

毎回、冒頭で流れるナレーション

「これは一匹狼の女医の話である。~中略~

この女。群れを嫌い、権威を嫌い、束縛を嫌い、専門医のライセンスと叩き上げのスキルだけが彼女の武器だ。外科医、大門未知子。またの名を、ドクターX!」

専門医のライセンス!!実はこの専門医という資格

「組織に属して、群れて、権威を手に入れるために取得するもの(筆者独断と偏見)」だったはずです。冒頭数秒で唖然とさせられました。さすがというより他ありません。さすが失敗しないドラマですね。

おそらく現実的であることなど重視していないであろうドラマですが……、医師にとってどうしても気になってしまうのが、毎回出てくるそのキメ台詞。

「私、失敗しませんから。」

一生に一度くらい言いたい、憧れの名言です!

そんな気持ちを持ってオペに臨みたいですが、実際言ってしまったら訴訟の山を抱え、スーパー容疑者ドクターX(仮名) に改名です。

そんなドクターXも観てみたいですが、なかなか失敗しないですからね!

そんなXさん、上司に雑用を頼まれても「致しません」と強気にズバズバ言えて、手術も失敗しない、そんなスーパーウーマン!!もう医師たちの憧れの的です。そう出来たらどんなにいいか、、願望そのものです!!

医師からも大人気な彼女、やはり世間でも人気があるようで何度もシリーズが続いているようなので今後の続編も期待してみていきましょう!!


まとめ

どのドラマも医療監修がしっかりはいっており、手術シーンなどはしっかり作りこまれている作品も多くなってきました。

昨今の訴訟社会のなかで訴訟リスクを恐れず行動や発言できる強さを見せてくれる骨太の作品ばかりです。

ドラマは面白さが一番大事です!!東京に巨大トカゲとか出てくるわけじゃないし、フォースを使える人々がチャンバラし始めたりもしません。そんなのに比べたら全然現実的なはずですから、こんな程度のぶっ飛んだことくらいは許されるんじゃないでしょうか。

そんなぶっ飛び発言や行動を医療者はハラハラしながら見てしまっていますが

医師はドラマを観ているときこんなことを気にしながら観ているんだ、大変だなあの人たち、と思い出しながらこれからは楽しんでみてください!!

ちなみに夏には室内でも脱水症状になりやすいので、水分補給も忘れずに!


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